君とハンモックに爽籟

大型犬と暮らすこと

大型犬を飼ってはいけない

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大型犬を飼うのは結構しんどい。

「それなら飼わなきゃいいじゃん。」なんだけど・・・

それでもやっぱり好きだから仕方ない。

 

体重はレトリバークラスでも30kg前後、犬種によっては成人並になる。

それなのに、ハートは永遠の3歳児。

そこが可愛いところなんだけど、キツイ時は本気でキツイ。

 

「大型犬いいな、飼おうかな。」とか軽く言う人がいると、

「大変だからやめな。」と言ってしまう。

多分、それは想像とは違うから。

「レトリバーとかいいよね。賢そうで。」

いやいやいや、それイメージだから。

大型犬だろうが小型犬だろうが、犬はみんな賢い。

だからこそ大変だとも言える。

 

『大型犬と優雅にスローライフ

なんて憧れるけど・・・ムリ!!

理想と現実はなかなか重ならない。

 

実際、大型犬と暮らしていて大変なことをまとめてみた。

 

 

1. 何かと費用がかかる

当然ながら体が大きい分、小型犬に比べ何かと費用が割高になる。

食費

これはもう当たり前だけれど、体の大きさに比例して食べる。

例えば、一般的なドライフードで、5kgクラスの小型犬なら、一日あたり80g程度で済むところ、30kgオーバーの大型犬になると、400g以上は必要になる。

同じフードなら約5倍の費用がかかることになる。

ドッグフードは質も価格もピンキリで、高価なフードが良いフードとは限らないが、廉価なフードもちょっと恐い。

まふりら家では、1ヶ月15000円〜17000円くらいを目安にフードを選んでいるが、この金額で安心安全な満足いくフードを探すのは簡単ではない。

小型犬の食べる量ならかなり選択肢が広がるだろうと思う。

医療費

どんなに元気モリモリ健康優良犬でも、予防も含め、動物病院のお世話になることは何度もある。

 

診察料や予防接種など、体のサイズと無関係な費用もあるけれど、フィラリア予防薬は体重で金額が変わるし、病気やケガなどで処方される薬も量が多いので高額になる。

 

先代の『リン』は晩年、病気の治療や手術、入院など一年間で100万円近く医療費がかかった。

病院に行く度に一万円札が何枚も消えて行くので、家計は結構な「火の車」だった。

それでも、一応「ペット保険」に入っていたので、最後はだいぶお世話になった。

保険も大型犬は掛け金が高いし、必ずしも必要だとは思わないけれど、『リン』の場合は大変助かった。

その他の費用

ケージ、ベッド、トイレなどの生活用品や、リード、ハーネス、レインコートなどのお散歩用品、オモチャなどの遊び道具も、大型犬用はサイズも大きいし、頑丈な作りでないとならないのでやっぱり高い。

トイレシートなどの消耗品もたくさん使うし、何でもよく壊す。

 

とにかく何かにつけ掛かる金額のスケールがでかい!!

2. 想像以上に体力勝負

気は優しくて力持ちの大型犬。

それに負けないくらいの大らかな気持ちと、負けない体力を維持しなければならない。

散歩

きちんとトレーニングされてクールな振る舞いでお散歩できるワンコなら良いけれど、私のような意思の弱いルーズな飼い主に育てられた犬は散歩がなかなか激しい。

さっきまでの天使の寝顔は夢だったのかと思う鬼のハイテンションで、私の足腰、特に左腕を中心に鍛えてくれる。

遊び

まふりら家は田舎の古民家なので、とてもボロ家だが広さだけは十分にある。

終日フリーにしているので、犬は犬なりに自由に暮らしてはいるものの、一人遊びだけでは退屈らしい。

遊び相手になってあげるのも片手間には難しく、なかなかのカロリー消費だ。

 

介護

私には長期間にわたる老犬介護の経験はないけれど、毎日何十キロもある体を介助するのは大変だろうと思う。

 

先代の『リン』が倒れた時は、夫の留守中で、一人でどうしようかと途方に暮れてしまった。

たまたま家と庭と車の形や位置が幸いして、なんとか一人で車に乗せ病院に連れて行くことができたが、階段や段差があったり、車まで距離があったりしたら一人ではとても無理だった。

動物の場合は救急車を呼ぶわけにいかないから、いざという時のことも考えておかなければならない。

 

大型犬となると、簡単にヒョイと持ち上げて動かすことができないので、何かにつけてそれなりの力が必要で、少なくとも10年先まで自分の体力を維持しなければならない。

3. とにかく汚れる

家の中や車の中、服などが抜け毛やよだれで汚れまくる。

慣れてくると、汚れているという認識が薄れてきてしまい、だらしない人になりがち。

かなり気をつけていても、抜け毛はディフェンスをかいくぐって攻め込んで来る。

潔癖な人と接する時はとても気を遣うし、コロコロの消費量もすごい。

4. 体が大きいほど短命

これが大型犬一番のデメリット。

もちろん個体差はあるが、大きな犬の方が平均寿命は短い。

アニコムの調査では、小型犬のトイプードルなら15.2歳、中型の柴犬で14.6歳だが、大型犬ゴールデンレトリバーは11歳、バーニーズマウンテンドッグだと9.3歳が平均で、体の大きさによって5年以上も差がある。

あくまで平均なので、もちろんもっと長生きな大型犬もいるし、『ライ』も是非15歳を目指したいところではある。

 

大型犬は小型犬より大人になるスピードが遅い。

すぐに体は大きくなるけれど、いつまで経ってもヤンチャで子供っぽい。

それなのに老いが早いので、キラキラした時間はあっという間に過ぎてしまう。

でも、おじいちゃん犬、おばあちゃん犬は本当に可愛いくて、老犬期を長く元気に過ごせたらそれが一番幸せだなと思っている。

5. まとめ

大型犬のネガティブな事ばかり書いてきたけれど、もちろん幸せな時間は苦労を上回る。

 

どっしりとした存在感。

ぎゅっと抱きしめた時の温もり。

全てを包み込んでくれる大らかさ。

 

一度踏み込んだら抜け出せない。大型犬の沼は深い。

 

やっぱり

大型犬を飼ってはいけない。